[本来ならば、四年前には戻っていたはずの『巫女姫』の帰郷。本来なら、里にとっては喜ばしいものであったろうそれは、『巫女姫』が外の者を伴っていた事で一転、穏やかならぬものとなっていた。それに輪をかけたのが]……私は、『聖域』には、入りません。『聖域』の外で、里の外で。数多の力の廻りに直に触れながら、己が務めを果たしてゆきます。[強い意志秘めた眼差しと共に、一族の長と、彼と共に民を束ねる者たちに向けられたこの宣言だった]