変わらないものなんてないんですよ。 賢いと讃えられているそのうちに 貴方は後世のことをもっと考えておくべきだった。[ 兎も角長居はするべきではないと、 直ぐに踵を返して王の私室を離れる際 彼の人の顔を描いたこともある画家は ぽつりと敬い言葉で囁いて ] …本当に賢い者は自分を救うことしか考えない。[ それきり。 振り返ることはなく、誰かに見咎められもせず 極力音を立てずに急ぎ足でその場を去った。 ]