リクエストがあるなら聞くよ。礼だ。
好きな曲があるなら言ってくれ。
[その場に留まるのは、乗員としての仕事なのだろうけれど、
色よい返事をくれた彼女に、折角だから楽しんでいってほしいと思う。
もし好みの曲があるならば、最優先で弾いただろう。
そうして、それほど長い時間ではない演奏が終わり、二日酔いがぶり返せば。>>134]
済まんが、どこか休めそうな場所とか、ないかな。
……実は、二日酔い、で。
[バツの悪そうな顔で、そんなことも尋ねる。
彼女とは、そのあとも言葉を交わせることはあっただろうか。
もし教えてもらえる場所があるなら、そちらに向かおうとしただろう。
いずれにしても、途中店の方向に向かうことになり、白い猫を見かけたのはそのときだったろうけれど>>135]*