[宿泊所を出たところで、一度振り返る。
酷い咳をしていたローレルはもちろん、
疲れが溜まっているであろう中尉と少尉の具合も気にかかる。
オズワルドは、今朝、ローズマリーの部屋の前でこれまで見てきた彼からは考えられない程取り乱していた。
肉体的な疲労だけではない。
日ごとにじわじわと蝕まれていく精神も、心配だった。
ふるふるっと頭を振る。
それを打ち止めるために今から調査に行くんじゃないか。
現在時刻と太陽の位置で、方角はわかる。
展望台から見た景色を脳内に思い起こして、
方角を確かめながら東へと進んで行く。]