……ッ、それは。
[一人脱落させられてた。
コンラートの言葉に、口元を押さえて項垂れる。
それは彼の口にした言葉に衝撃を受けた風を装っているが、演技の不自然さを隠す意図。
少しの間、言いよどむようにしてから、再びコンラートへと視線を向けた]
思い出したくない事とは思いますが、その彼女を脱落させていたのが誰なのかを――
[教えていただくことはできませんか、と続くのだったろう言葉は、突如氷に覆われてゆく景色に途切れる。
このタイミングで水属性のフィールドへ変化するのは、セルウィンにとっては僥倖だ。
身体が軽くなり、心なしか魔力も強まったように感じる]