― 上空 ―
[>>141ルールは伝わったようだ。
仔竜が鳴いて頷くのを聞いて、青年は手綱を握りしめる。
相棒の方も気合十分だ。]
それじゃあ……、始め!
[始まりの合図をかければ、虹竜と魔法生物達が動き始める。
10までなるべく大きな声でカウントすると、イシュケと共に動き出した。
慣らしに付近を緩やかに旋回し、その後に複数の魔法生物達の飛んでいる辺りを進路に定めた。
距離を詰めれば、かれらは散開していく。]
いいぞ、イシュケ。その調子だ。
[虹竜の位置はそれとなく意識しつつ、イシュケの飛ぶのに時折指示を出す。
がちがちに指示で固めるよりも、相棒の動きが自然である気がした。]