― 疾風の精霊の領域 ―[右腕一本で振り下ろしたサーベルを、星司の双剣は渾身の力で受け止め、押し返す。軸足の痛みが影響しない筈はないのに、飛び下がる動きに鈍さは欠片も感じられない]は…片腕じゃ、やっぱりダメ、だね。[傷ついた左肩を庇ったままで、押し切れる程甘くは無い。と、改めて知って、ウェルシュは、目を細めた]