― 廊下→厨房 ―
―取り敢えず腹ごしらえか。
[だらだらと過ごしている余りに、朝食と昼食を一緒に摂るのは男にはよくある事。
今朝は珍しく早めに起きる事が出来たので部屋に届けて貰ったが、気付けばもう昼近く。
よくオズワルドがその腕を振るっている厨房に足を運べば、手近な『ドール』に出来た料理を皿によそわせて胃に入れる。]
あー。俺、オズの料理がないと駄目だわ。
[腹が膨れ、満足した様子で男は目を細める。
もしオズワルドが厨房に戻っていたならば、礼を言っただろう。
男は彼と同期だった為、彼が入隊する以前の食事情がどうだったかは知らない。
―恐らくは王宮の料理人が担当していたのだろうと思うが。
けれど同期の男の作る料理がない生活を想像した事がないくらいには気に入っていた。]