[と、>>125聞こえた声に一瞬声が詰まる。
部隊の中でもかなり健全な精神を持った、騎竜師の少年。1人でもそう言ってくれるのならば、随分救われるのだが。
視線を逸らそうとして目に映ったのは、>>132ヴォルケンシュタイン家の末子。
その髪の色味に不意に思い出すのは、年が近かった親族。幼くして母親に続いて天に召された、従妹。]
……エリーザベト。
[そう、確か。そんな名の。
彼女が亡くなる前後に自分も母を亡くしていた事もあるせいか、そう曖昧に言ってしまう程記憶は薄かったが。微かに口に出した呟きは、呟きと呼ぶには少し大きな物だったかもしれないが。]