ようやく分かった。 おまえがなにを苦にし、 なにを卑下しているのかと。ひとりで苦しんでいたのだね。おまえにはどうしようもできないことで、悩んで。醜い、瑕疵あるものだと自分に呪縛を掛けて。 ―――ああ、もっと早く、 こうしていればよかった。[歓びの生まれる場所に到達して唇は躍り陽のしるしを深く銜え込んだ。]