人狼物語−薔薇の下国

407 ルー・ガルー戦記 9 〜ラモーラル辺境戦


伝書屋 カーク

[橋の下流側では、渡河に挑んだうち100名ほどは負傷者を支えて戻ってきたり、流されて戦域から離れてしまったりしていた。

残りは渡り切っていたが、ほとんどその場から動けていない状況だ。
流水に思いのほか体力を削られ、円陣を組んで防御に徹するのが精一杯という有様である。

遠く近く岸を疾駆している騎兵の姿もまた兵らを戦かせていた。
先程のコリドラスの姿が、馬蹄の響きが、彼らの脳裏に焼きついている。
疾風のごとく南へと引き上げていった赤笑鬼が、ふたたび槌を振るって突撃してくるかもしれないと。
そして、自分たちの守護獣マーティンはもういないのだ。


 その死を伏せられた老将は去りてなお脅威であり続けた。

兵らは砦からの撤退時と同様、カークから自己判断で投降していいと言われているが、今はまだ守りに専念している。]

(145) 2016/02/21(Sun) 22:02:19

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