人狼物語−薔薇の下国

516 ルー・ガルー戦記 10 〜ブリュノー救援戦


王国軍軍団長 ナイジェル

― 平原北側 ―
[ ティルカン騎兵の動きはまさに縦横無尽、鋭い楔が蛇行しながら襲ってきたと思えば、次の瞬間には、二股に分かれて挟み撃ちを仕掛けてくる。 ]

慌てるな、右翼に寄り殲滅せよ!

[ 対するマルールの騎兵は、武器の持ち手である右翼側の敵に集中し、左翼の敵は極力躱すという戦法に出た。
ある意味セオリー通りの動きだが、数の差があればこその、確実に敵戦力を減らせる法でもある。 ]

[ そんな中、ナイジェルは、チャールズが突撃して行った敵本陣の方向を見据えていた。
少数精鋭の一団が、そこへ到達する時間を計り、暫しの黙考の後、徐々に、騎馬隊全体を南へと後退させていく。 ]

《将棋》に伝令。合図と共に、敵騎兵団中央を狙い撃ち、矢が尽きると同時に離脱、撤退せよ。

[ この時まで、敵に撤退の動きがないということは、チャールズは、その目標を逃したのだろうという予測のもと、思考を、単なる援護から切り替える。

バリスタの矢は、騎手を射抜くというよりは、馬脚を乱し、落馬を誘う為のもの。
敵兵をただ倒すのでは無く、機動力を少しでも奪う策は、この一戦の、終局を、見据えてのものだった。** ]

(145) 2019/02/20(Wed) 03:12:27

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