あ![急いで出した服と一緒に、トマト印の缶がコロッと転がった。大事そうに抱えて、かばんにしまった。タクマやローレルに見られてしまっただろうか。吸血なんていやだ!もうしたくない。しかし吸血されるのはどうだろう…。飢餓状態の吸血鬼の辛い気持ちがよくわかったから、すんなり吸血させる?吸血させなければ次に襲われる者が出るのは確実で。だからといって、吸血鬼が憎いのもまた事実――無理やりなんて、特に許せない気持ちと平和的解決。複雑な思いを抱えていた]