全ての礎、我が根源に応じよ。
[零れる紅は、血石の指輪に。
そして、血より生まれし結晶体へと降り注ぐ]
形なく彷徨いし礎よ、我に応じ、糸と転じて綾を織れ。
風の如く、影の如く、空を裂き、舞い落ちるもの。
水の如く、闇の如く、地を割き、湧き出でるもの。
等しく弾く、力の薄絹。
無にして有なる、護りの綾。
我が根源によりて築かれし場に沿いて、織り上げん……!
[零した紅が血色の結晶と転じ、砕け散る。
それに応じて、並べられた大理石の玉の間を、血色の光の線が結んだ。
それに応じて、実際に配置された基点同士を、魔力の線が結ぶ。
それは二つの五芒星を描いた後、ふわりと散って]