えへへ、久しぶり、コンスタンツェ。
[割り込むようにして話しかけて来た大きな声に振り向くと、それは妹のコンスタンツェだった。
旅に出る前はあまり饒舌な方でなかった妹が発する言葉の嵐に、少し面食らう]
いや、別に呼び戻された訳じゃなくて。たまたま村に戻って来ただけなんだけど、そしたらこんなことになってたから、びっくりしたよ。
手紙は書こうと思ってたんだけど、時間が無くて。
[もしかすると、この三年で一番変わったのは妹かもしれない。昔は、本当に口数が少なくて……そのくせ、オットーと一緒に気が付いたら何処かに行ってしまっていたり、悪戯したりで、両親も私もハラハラさせられることが多かったのだ。
旅に出る一年ほど前から、私の影響か、よく本を読むようになっていたから、もしかするとその結果なのかもしれない]
うん、心配してるだろうから早く二人に会いたかったんだけどね。二人とも、元気?
[それでも。三年ぶりの肉親との再会に、私の顔は自然と綻んでいた]