……。………[シューニャ、と。>>124 滅多に呼ばれなかったその名前に、酷く胸が締め付けられる。 己の本名を教えてからも、彼は自分をメル、と呼んでいたし、自分も、そう呼ばれる事が好きだった。 ダーフィトの隣に居る、メル。 彼が、本名を呼ぶ時は、決まって――]――……そうだ。お前には、……呼ばれたくない。呼ぶなと、言った筈だ。[寝台の上で寝返りし、目を閉じる。ぎしりと軋む音が、こんな時なのに妙な追想を呼び起こした。]