[今だけは勇者一行と目的を同じくするが、それは共通の敵を打ち果たすのに都合が良いから。 打算と利己を数え、視線が見据える黒の後頭部。>>133 獣は王の傍に控え、支援には傾かず。 青年の―――、 勇者に非ず、 加護も無く、 聖別も受けず、 唯人に過ぎない人の子の、 想いの力を、静かな眸で眺めていた。*]