人狼物語−薔薇の下国

548 飛天虹路 ―聖竜王国深淵行―


天聖の騎竜師 オクタヴィアス

― 魔獣の領域 ―

 ……さて、それじゃそろそろ行こうか。

[先を考え、各自が十分な休養を取った、と判じた所で声をかける。
伏していた巨狼が『行くのかー?』と問うのには頷きで返して]

 俺も、あんまり長くはいられないしね。

 『ま、そりゃそーだ』

[軽口めいた言葉を交わした後、ぽふ、と巨狼に手を触れる。
巨狼は返礼のように尻尾を動かし、ぽふっと青年の頭を軽く撫でた。
それに僅かに目を細めた後、青年は平原の奥に灯る黒い光に向けて歩き出す。
それが次階層への門であるのは、先の事を思えばすぐに思い当たるか。
触れた直後に感じるのは、転移の感触。
それを越えた先に広がっていたのは]

(144) 2021/05/13(Thu) 01:14:15

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