お前さん、隠し子なんかあったのか。
[そんなからかいを向けたことも懐かしい。
フェリシアの戦いの後に拾われた少年は、そのままウルケルまでの道のりをタクマと、そしてゲオルグと同じ艦の上で過ごした。
そのまま孤児院に入れるのかと思いきや引き取って、その上、士官学校に進ませると知って軽く驚いたのを覚えている。
その彼が水上機乗りになったこと。
若く荒削りだが、中々の腕と勘を持ち合わせているということ。
彼の配属先までは些か記憶に頼りないものの、確かシコンか海峡出口周辺に展開する艦に配属をされていることまでを知っている。]