アップルパイね。ヨアヒムがりんごを持ってきてくれているし、ちょうどいい。[レジーナの不在を敢えて口にせず。オットーの手が空いているときに、作り方のコツを教わろうかなと考えてはいるが、自分が頑張って挑戦してみるつもりとの考えを黙ったまま、エルナに了解したと返事をした。太っ腹と言われて気分が良くなったせいなのか、はたまた自分が作る予定だと隠すことを面白く感じているのか。自然と口元に笑みが浮かんだ。それからすぐに仕立て屋を辞して宿屋に戻る。]