お前達は無事に本国に戻り、体勢を整えて欲しい。勝手を言ってすまないな。[曹長は渋々頷いたが、若い兵の中尉、と自分を呼ぶ縋るような声色には困ったように眉を下げた。]…大丈夫だ。俺も簡単には死なない。いや、死ねない。俺は平和の世を作る為にここにいる。いざという時にはちゃんと離脱する。[その時に離脱する方法が残されているのか。それ以前に、生き残ろうとするという意思が自身にあるのかどうかも分からなかったが、彼らを安心させる為にそう言葉を紡いだ。**]