パン屋 オットー

[結局、自分の口では。願いなど口にできないまま。
どうしても、行動で表す方が得意らしい。
知らない間に、願いの形を買えられていた程度には>>118。
こんなに自分が不器用だとは、ーーまあ、知っていたけどさ。

感情を表に出す必要を感じなかった。
君が側にいるなら、君が全部出してくれるからさ。

だから、自分の状態を相談しなかったのも。
警告するだけに留めてしまったのも>>121。
結局は自分が不器用なことが、原因なような気がして。

それでもたぶん、時間を巻き戻しても。
君に告げることはなかったのだろうな、と。
信じていないからではなく。
信じているからこそ、心配させたくなかった。
父を探すために、湖へ飛び込んだときのように。
無鉄砲に、必至に、動いてくれそうだし。

僕が引き止める役なんでしょう？>>4:57
なら、後押ししないように、引き止めないと。
それが逆になる日が来るとは、思わなかったけどさ。]