[霊安室にカサンドラの亡骸を運び、俺は改めてその人がいなくなったことを悼んだ。
やんわりと言葉をやり取りしていた俺でさえ胸の奥が痛むのだから、友人の様に見えたローレルや、彼女の直属の部下……いや、それ以上の感情が見えているリエヴルの痛みはもっと深く、そして悲しいものだっただろう。
喪失のいたみは、いつも重く、そうして悲しみを伴ってしまう]
[霊安室を出たところで副長と合流する事が改めて決まり、その道中でコンラートも怪しいという話題が出れば>>123>>125それには黙り、どこかで疑えない己に苦笑してみせた。
ローレルからアレクシスとリャルトを案じる言葉を聞けば>>127、姿の見えない様に、参謀殿と面差しの似た友人の姿が蘇ってしまう。
まるでもう、二度と戻らない暗示みたいに思えて、慌てて首を横に振る。
その流れで、リエヴルの口からアレクシスの死を知らされた>>128。
その知らせに、新たないたみが胸に湧いた。
あの人の笑顔や言葉に、どれだけ心が軽くなったかと。それを言葉にする機会を永遠に喪ってしまったことに、少しだけ泣きたい気持ちになった]