― 『世界軸』上層・時の広間 ―
[ 『永劫』の足を貫き、その声が響き渡るのを耳にすると、男は再び槍を引いて、そのまま、竜の背後へと回り込もうと駆け出す、横目にクラリッサの動きを確認すると、丁度一発の弾丸が放たれたところ ]
何......?!
[ 竜の近くに居た男には、それがはっきりと見えた。
翼に弾丸が当たる寸前、目に見えぬほどの早さでその翼が動き、弾丸は空しく壁にめり込んだ。
継いで放たれた五連射も、悉く避けられてしまう>>136 ]
(「時」の竜とは、こういうこと、か)
[ 得心した男の左の黄玉には、竜の身体がその都度、異彩を放つのが見える ]