― 仕立て屋 ―
[針に糸を通しているエルナ>>126を見て、朝早くから仕事熱心だなと感心する。
ちょうどヤコブと行き違いになっていたとは知らず。これでジムゾンの伝言を伝える相手はヤコブ一人か、と胸の内で考えた。]
どういたしまして。
[何やら考え込む様子のエルナに返事をする。
仕事が宿屋ではできないと分かったなら、俺の分は急がなくていいよと声をかけたかもしれないが、神ならぬ身、そこまでは見抜けない。
だがデザート作りに関して、自分が作ると思ってないエルナ>>128に、だろうなと内心同意の頷きを返した。
軍に所属していた頃に身の回りのことは全て自力で片付ける術を身につけていたけれど、デザート作りは白銀の村に来て覚えた。それでも尚、元軍人の肩書きや隻眼の引き締まった体から”とてもそんなことするようには思えない。”と言われても仕方がないと思っている。]