[ ただで食われてはやらぬ、と言わんばかりに。
眼光鋭く睨みつけ、刀を握りなおして構える姿。>>122
そういえば、彼女はあの人に、懐いていたっけ。>>116
ナネッテは初めに叱られた印象が強すぎて、怖すぎて。
余り近づかないようにしていたのだけれど。
それでも、ゲオルグのことは知りたかったから、
たまに、おっかなびっくり尋ねていったりしていたんだったか。
だから、ガートルードが懐いているのを見れば、い、命知らずめ!と思わなくもなかったが。
撫でられて、はにかむように控えめに笑う彼女の顔が目に入り。
"父親"というのは、こういうあたたかさなのか、と思ったりもしたのだった。
脳に巣食うガルーを知って、それでもなお、育てていたのだとしたら。
きっと覚悟を決めていた筈だ。
最悪のときには、そのココロを守るために、手を掛ける覚悟を。
その最悪を、起こらせぬよう、見守る覚悟を。
それはきっと、厳しく、そして、あたたかで。 ]