[そのまま、遺体安置所へと足を運ぶ。
遠方からの帰還、しかも敗走なので、無事に連れて帰って来れた者はそう多くない。
アレクシスは、黙祷を捧げ、傍にしゃがみ込む。
王府へと無言の帰還を果たした、英雄たちの身体を眺め、触れやる。]
―――――………?
[甲冑に不自然な穴が空いている。
機械矢で射られたものではないだろう、傷穴はもっと大きい。
孔の周りは、何かで焼かれたような小さな焦げ跡も見つかった。
今までもこうして遺体を漁って、毒物や武器などを調べ、次の対抗策を講じる事はあったが。
このような創は、いくらアレクシスと言えど、初めて見るものであった。]