―回想 第二閲覧室から星の夢へ行くカーク―
…ちょっとだけ、待って。
[ちゃんとしたところに寝かしてあげようと言うオズワルドにそう言って、ポシェットを探る。
出てきたのは、勿忘草の押し花があしらわれた栞。]
これ、カーク兄に持たせて。
はなむけ…って、言うんだっけ。
[こっそりと第二閲覧室の本を使って作っていた栞のひとつで、一番のお気に入りだったそれを手渡す。]
…ついていかないよ。きっと、ボクはカーク兄の一番じゃ、ないから。
一番の仲良しさんが見送るのが、いちばんいいよね。
[心からそう思っていたので、その場で見送った。]
…さよなら。
―回想終了―