― 広間 ―
っ! 姉さん!
[広間に向かったわたしは、まず姉であるローレルの姿を見とがめて、まっさきに彼女に向かって駆け寄りました。
軍服を着たディルドレさんの姿も、ましてならず者のことも無視するかたちになりましたが、それは仕方の無いことです、ね?]
なんで、姉さんがここに!?
もしかして、呼び戻されたの!?
ああもう!父さんも母さんも心配していたわ!ばか!
せめて、もうちょっと頻繁に便りをよこしてちょうだい!
[久しぶりに見る彼女へと、言葉を矢のように繰り出します。……これくらいの文句はむしろ、よく口が回るねと褒めてくれてもいいんじゃなくて?
わたしに言葉と読書の楽しさを教えたのは、彼女ですもの。*]