[そうして幾ばくかの会話をして笑って、演奏が終わる時。
タクマが心配そうにカスパルに声をかけた>>138>>139のを見て、こいつはやはり優しいな、と思う。
[あたりを見回すと、音楽から離れるように座っている青年>>71を見かけて、顔を覗き込んだ。
彼は、甘い音色の奏者の、兄弟だっただろうか。
青年とその兄弟がまだ幼い時に、何度か会話を交わしたような気がする。]
…レト、どないした? 気分悪い?
よかったら食ってや。
[そうして、兄弟の確執などは知らずに、かぼちゃクッキーを差し出す。拒否されれば、レトの手の届く位置にそれを置いただろう。]