[教会への道すがら、時折こちらに視線を感じ。 余程他所からの旅人は少ないのだな、と伺えた。 どこかで遠く羊の鳴き声が聞こえた気もしたが――人の多い方に向かっているのに、羊飼いもないだろう。 逃げ羊がいるとは知らないから、空耳だろうと思い込む。]――こんにちは。暖かそうだな。[教会と思われる建物の前では、炊き出しのスープが湯気を立てている。 神父服を来た男と何人かの村人。慕われているのかと、自然笑みが浮かんだ。]