[>>29白い茨に囲まれる架台の上に横たえられた純白の布に包まれた存在に気付けば、男はその側に近寄る。
この身体に入っていた魂は此処にはいないようだ。
大きさからして中身は子供だろう。]
…リエの言ってた子供か。
――くそ。
[忌々しげに舌打ちをつく。
どんな大義があるにせよ、子供が利用されるのは厭だった。
触れる事は出来ないのは血親に出来なかったので知っている。
例え触れられたとしても、教会に利用されていた子供であれば、魔物である自分に触れる事も疎むだろうか。
男は暫くその側に腰を下ろし、静かに座っていた。*]