― サロン ―[眠る我が子の睫毛が震える。微かに浅くなった吐息が、覚醒を伝える。彼の薄い唇に指を乗せ、目覚めのときを見つめた。] よく眠ったかい?私のジーク。 眠るおまえを眺めるのは、何年ぶりだろうね。[教会の尖塔で、時折そうしていたのを思い出す。訪れるのは、決まって夜だったから。]