―大浴場―はい、うずしおー。[掛け声に合わせて、湯船からは小さな水柱がひとつ、ふたつ。しかしスイカ一つ分くらいにしかならない水柱は頼りなく、しかもすぐに消えてしまう。そして……その真下からぷかりと浮かぶのは、幼い子供。銀色の髪に銀色の鱗、もう片方は臙脂色の髪に銀色の鱗とどちらも人魚。男子使用中の札が揺れる大浴場にて、人魚一家と男子生徒が遊んでいた。]やー、面倒見てもらってほんと助かるー。今度ほら、もう一人でしょー。[そして、犯人は此処に居た。>>140]