……も、パーティーうんざり。
うちのクソ親父にもうんざり。
家出しようかな……。
[はー、とため息つきながら自室である。
分厚いバトルアクスだの、鹿の頭のトロフィーだの、
数々の獲物が飾ってある殺伐とした部屋に、
ぼろぼろの花嫁と車椅子の青年]
そだね、とりあえず着替える……、
[さりげなく促された言葉が自然だったので、
それは潔くごく普通にばさっと脱いでしまった。
ぷるっとした違和感に思わず胸元を見下ろして、
――なんだかちょっと赤くなった後、
そろそろと布地と片手で隠して、ちらっとリエヴルを見やった]