― 魔王城・大広間 ―[華やかで退廃的な宴のただなかに、銅鑼の音が響いた。ざわめきが途切れ、皆の目が奥の扉に集中する。奥より現れたのは黒と金に装った半人半獅子の魔王。傍らに、首輪のみを身に着けた青年を伴って、しつらえられた座に就く。] 皆のもの。 此度の宴は彼方よりの客人をもてなすためのもの。 皆、存分に飲み、喰らい、楽しめ。[魔王の言葉に魔物たちが歓声を上げ、宴は再び賑わしく続いていく。]