[何かを思考しなければ。
本能に流され、リエヴルの血に、その身に溺れてしまいかねなかった。
昨日――そう、昨日だ。
管理小屋から地下室への銃火器運びは、誰に手伝って貰った?
そう、ジェフロイに声を掛け…
偶然出逢ったクレステッドにも手伝って貰ったのだった。
クレステッド、あの男… 王子の狩猟への同行の時
狩られた獲物を、何処か哀しげに見つめていたような覚えがあった。
銃に触れる事を嫌うのではと思ったが、嫌な顔ひとつせずに手伝ってくれた。
何処か影のある青年だが、薬師であることもあり大人びている。
もっと、色々話せば良かったのだが…、オズワルドとジェフロイのお陰で
銃や管理小屋の話に熱くなってしまっていた。
如何にも先輩失敗な行動だったかもしれない。
それから、…そう、昨日の夕食。
あのロブスターは何だか泥臭かった気がしたが、中々美味だった。]