『皇子!伝令です!』[ 物思いを断ち切るように、先陣からの伝令>>83を報せる声が耳を打つ ]死者まで穢すか、魔王。[ 瞬時、涌き上がる怒りが、男の双眸の金の光を燃え上がらせる ]…鳥を放て![ 怒りに任せ、前線へと駆け出して行きそうな心を抑え、男は鋭く命を発する。先陣はヨセフに任せると言った。だから、男がせねばならぬのは、指揮官として、その背を支え、出来うる限りの援護を送ること…そして、一刻も早く勝機を掴み、決着をつけること ]