[噂は報告するまでもなく、こちらにも届いていたらしい。さほど驚いた様子もなく許可を得られた]
ええ、多いですものね…でも万が一があってはいけないですから。
[神妙な表情の裏の本音までは読み取れず、真面目に頷きを返す]
ちょっと時間はかかるかもしれません。経歴と…あとは噂の出所ですね。
こちらで手が空いた者で…と、それが信用できるか、なのか。うん。まぁ…それだけをやっている訳にもいかないですが、できる範囲で調べてみます。
にしても、形の見えないものというのは厄介ですねぇ。
[見えないのは、密偵の姿か、単なる不安か。
困ったように苦笑を洩らした]