[ "同じもの"に協力したとて、
決して身代わりになど、ならないことを知っている。
償うべきは、"同じもの"ではなく。兄に。
それは、その手段は。
罪滅ぼしの人生でなく、自分のための人生を歩むことであると。
知っていた、涙を拭うその手の温度を。
お前のせいだ、と
責める人ではなかったことを。
「ありがとう、」とでもいうように
最期に確かに名を呼ばれたことを。
けれど、出来なかった。
どうして自分だけが、何食わぬ顔で生きていられるのか!!
永遠にも思える果てしないときを、のうのうと、幸せに生きていられるのか!!! ]