[どれくらいの時間、矢を射っていただろうか。
長いようで短くて、短いようで長い時間。
そんな風な時間の流れ方を感じたのは、精一杯矢を射るエルフを、同じように精一杯見守ることが出来たから。真似される言動には、普段の自分はそんな言い方ではないとツッコミしようと思ったが…。
キリッと決め言葉を言う姿も微笑ましく写ったので、あえて何も言わなかった。
子供の憧れを壊してしまうことは、笑顔を壊してしまう行為にも思えたから。]
弓矢の腕のみならず、この言の葉の操り方。
我をも超える使いてなり!
[呪いだか、悪戯だかわからない状況に置かれた自分よりもかっこよくセリフを繰り出しているように思えたので、素直な言葉を口にする。
もしそんな言葉でも、喜んでもらえるのなら嬉しいと思って。]