[ 嗤う赤い聲を聞きながら。1人の少女は微笑んだ。泣き腫らした目を細めて、それでもにこりと微笑んだ。兄のココロを護ろうと思った。いやだ、と喰らいたくないと、哭くそのココロを護ろうと。だからナイフを突き立てた。その結果、一人残ってしまった。───残されてしまった。もう分かっている。鳴り響くERRORに、とうの昔に気付いてる。兄はきっと───妹に、生きてくれることを望んだことを。ただただ、純粋に。幸せになれと、望んだことを。 ]