[どうやって抑えよう。このままでは行く先々で人目を気にせず破壊してしまう。
何か喰う物は――と悩んだとき、自分の手が目に入った。
そうだ、あるではないか。
にやりと笑うと自分の親指を、鋭くなった犬歯に当てる。
じわり……と口に広がる自分の血。
共食いする凶暴な人狼
喰えるのならば、自分自身でも構わない。
ああ、やはり血は旨い。
このまま指を喰ってしまおうか。
そしたら指がないことを怪しまれてしまう。
葛藤の末、血を啜るだけで止めておくことにした。
ある程度落ち着いたところで白猫がやって来たのだったか>>108>>136。**]