― オプティモ ―
そうですか。
やはり貴族の味というものは私には分かりませんねぇ。
しがない一庶民ですから。
[>>114 緋色の髪が何処か物陰に隠れるのを、目の端で追う。
まぁ、良い。不穏な動きを感じ取れば、王府の兵が知らせてくれるだろう。]
またまたご冗談が過ぎますね、クレメンス様。
このナミュールの土地は、全て巫女姫のご加護によって守られているのですから。
少し位お邪魔したところで、慈愛が損なわれる事はございません。
それにこれは私の独断ですから。
巫女姫は、美しき存在のままです。
―――――……そうでしょう?
[最後の文句は、どこか有無を言わせない、狂信的な声音を孕む。]