[自然のない都会の空気は息苦しい。遠くは離れた故郷を恋しく思っていた、パメラ。また、都会に出て来て間もなかったクララ。元より人付き合いも苦手で都会の人間関係にはうんざりしていた。ふたりが仲を深めるのはそれ程時間は必要なかっただろう。それに、島へ行くきっかけを作ってくれたパメラは、いずれ暗闇に閉ざされる未来を享受して、何の希望も持たず生きて来たクララにとって掛け替えの無い存在だった。]