[>>134扉の向こう側から聞こえてきたのは、先程よりも頼りない声。野茨公の血の子の声だった。]迎えなんていい。――入るぞ。[施錠されていないと告げたという事は、入ってもいいという事だろうと判断し、扉を開けて部屋の中に滑り込む。サイドテーブルの上には血で満たされたグラス。寝台に身を預けるジークムントの姿を見れば額に眉を寄せ。]…侵入者にやられたのか。[彼の腕前は知らないが、相手は手練れなのだろうと確信した。]