[ストアの大きな窓ガラスの向こうに、動く影が、ふたつ。
助けを求める声、ドロイド、人影。
ぐん、と地を蹴り加速した。
店内に駆け込み、男とドロイドに駆け寄った。
接客用ドロイドゆえに武装はしていないのが幸いだ、けれど、制御を外れたそれの膂力は、容易に振りほどけるものではなく、]
――放し、やがれ!!
[ドロイドの手首に当たる部位を左手でぎり、と握りしめ、力の限りに握力を込めて、
聊かでもその力が緩んだならば、右手で銃を抜いて、ドロイドの頭部――人間ならば口に当たる部位から銃口をぐいとねじ込み、引き金を引く。
熱線が口内から頭部を貫き、ドロイドの動きが止まるや、
男に組み付いていたそれを引きはがし、横へと放り投げる。
ガシャンと音を立てて床を滑り、少しの間かしゃかしゃと手足を動かしていたドロイドは、
やがて動きを止めた。]