[今はあまり行っていないが。
あの方が成人するまで、お話しをするために気紛れで行っていた場所があった。
─ 回想/白翼と黄金と ─
初めて会った時、王子は成人しておらず、僅かばかりとは言え線の細い印象を与える姿であった。
が、それでも病弱だったとは生憎と知らないところの話し。>>39
他方の俺は、街中で商人と遊んでいた時の事だ。]
仮に俺が、此処へ白隼一頭と黄金一塊を置く。
…おいそんな顔するな、置かないからな。
そうしたら、そちらさん方は一体、
何方を欲しいと思う?
[当然、普通の人でもそうだろうが、商人が相手となれば答えは一択だ、目先の益ばかり狙う狸達と、内心思ったのは否めない。
そこに、何をしになのかは知らなかったが、育ちの良さそうな青年が話しに入ってきたのが始まり、だった筈だ。]