[ここの店主はどうも男女によって対応が違う気がする。
塩対応されつつも水を受け取り、苦笑しながら受け取った。
グラスを口につけ一口二口と飲んだところで声をかけられる。]
あら、………ええっとごめんなさい。
先程お会いした………
[何度かこの店には訪れていて、相手の顔は見覚えがあった。が、名前までは思い出せずいいよどむ。
店に入る前に挨拶をした相手。名前はなんといったか。
思い出そうと店内に視線を巡らせる。]
珍しい………
そうですね。あまりこの店に来てはいませんでしたし。
……そもそも、街にないことも多かったのですよね………。
常連の方々は特に寂しいのでしょうね。ここがなくなるのは。
[様々な思いがある。
それは店内を軽く見渡しただけでもわかった。いろんな表情をしたものたちが集まっているのだから。]