[一曲をやや不本意な結果ながらも何事も無く奏で終え、次はどの曲を吹こうかと考えていた折りだった。
かけられた言葉に一度目を瞬かせ、]
そうですね、少し夢中になっていました。
皆さんが楽しく会話されていらっしゃるので、つい。
紅茶を淹れようと思うのですが、飲まれますか?
[さりげない気遣いが嬉しい。勿論喉も渇いていたのだが
まだレトの事をひきずってしまっている今、満足の出来る演奏が出来そうもない。
少し休むのもいいだろうと手を差し伸べてくれたタクマに甘え、一時笛をしまい、紅茶を淹れるために立ち上がった。
もし、他にも欲しいという人がいるのなら人数分淹れようとしただろう。]